男が化粧をするのは変なの?《偏見と現実》

女装男子の悩み

私は、過去に何百名もの男性にメイクを提供させて頂いてきました。

 

年代は、10代〜80代。一人一人と会話をしながらメイクを提供するのが私のスタイルです。

 

ただメイクを提供して終わりではありません。

なぜ、この人はメイクをしたいのか。そうした疑問を持ちながら、一人一人の人生と気持ちに向き合うのです。

 

特に70代〜80代の男性にとって「女装」は時代的に禁止中の禁止行為。

人様にバレたら白い目で見られ、家族間の繋がりも深かった(重要視されていた)時代ですから、とても公にはできません。

そうした時代を過ごし、「男性は男性らしく。」と育てられてきた男性がなぜ、今の時代に女装体験をしにくるのでしょうか。

 

そうした話は、勇気を出してお客様に直接聞くしか方法はありません。

 

2度と出会えないかも知れないお客様。

私のお店は人生一度とうたっています。

 

「なぜメイクを?」落ち着いた表情で答えて下さいました。

 

「残りの人生を考えて、今まで周りの意見に従って生きてきた。もうこれからは自分のしたことのない事をチャレンジしていこうと思った。」

という素敵な意思と経緯を教えて下さいました。

 

そんなお客様の気持ちを知ることも、私のこの仕事の好きな理由でもあります。

 

30代〜50代の紳士は皆、緊張して汗をかき、震えている人も中にはおりました。

「何もしませんよ〜笑」そんなことを話しかけ、いつもメイクと接客をするのですが、最近の、特に10代や20代前半の若者は、こうした30〜50代の男性より堂々とし、汗1つかいていません。

私が「緊張していますか?」と聞いても、「なぜ、緊張するのですか?」という始末・・・。

はて、時代は変わったな。

 

そうです。今の10代〜20代前半の若者にとって「男性がメイクをする事」は普通とされていたのです。

 

色んな中性的なタレントが活躍したことも理由としてありますし、世界一の雑誌でも2017年、マイノリティをテーマとして表紙は男女以外の様々な性別の人々が並んだことは、記憶に新しいです。

 

つまり、女装もそうですが、男性化粧品の開発も大きく前進し、「男性が肌のケアをすることが当たり前」という時代にもなりつつあります。

 

もちろん、めんどくさいという男性も中にはおります。

 

しかし、80代の人々に比べると、男性らしさ・女性らしさについて今の若いとされる人々は、感覚そのものが違うように思います。

 

28歳の私の世代まで、男性らしい人がモテたり、女の子は家事ができて当たり前。などと教育されてきました。

そうした当たり前が崩壊しているのかも知れません。

 

男性とメイク

今、世の中にはたくさんの化粧品情報、メイク方法情報が特にインターネット上に拡散しております。

 

しかし、男性を女性の顔に変化させるプロの正しい高クオリティなメイク情報は、ほとんど載っておりません。載っていないというよりも、それを知っている人が皆無だからです。

 

またそれに反し、女性のメイク情報はかなり進んでいます。それらの情報レベルは、女装を始めた人には難易度が高すぎて、メイク嫌いになる恐れもあります。

 

ここで皆さまに決めていただきたい事は、自分がどのような女装姿を目指し、どのレベルで、どれだけのお金と時間を費やせるのか、どうしたビジョンを持ってメイクの勉強に励むか、ということです。

 

ここまで決めずにメイクを学ぶことは、足かせになりますし、あまりに多くの情報とアイテムがあるので路頭に迷ってしまいます。誘惑も、間違った情報もたくさんあります。

是非、そうした細かな点までご自身の気持ちを見直してみて、メイクを学んで下さい。メイク好きなまま、楽しみながら成長できることを願っています。

 

メイクをする男性の増加

メイクは近年、女装者に関係なく男性の利用も進んでいます。

日本を代表するメイク検定の2級に挑戦した時のことです。(2017年度)

去年3級に挑戦した時は皆無だった男性の姿がありました。1名でしたが、確実にこれからは男性の数も増えることでしょう。

また、コンビニへ出かけた際もレジにフルメイク(男性用の)をした若い店員さんがおりました。

今の10代、20代は男性がメイクをすることに抵抗のない人が多い気がします。
百貨店の美容部員さんにも男性が増えてきているそうです。

 

また、元々プロのメイクアップアーティスト界は男性の方が多いことで有名です。

 

わざと中性的なフリをして、モデルを安心させるといったやり方をするメイクさんもいるそうですが、そうでない、色気のある確かな技術を持った男性もたくさん存在します。

彼らの多くは表へ出ません。

 

私が専門学生の頃、某映画の撮影現場にアシスタントとして参加しました。

そこにいたプロのメイクアップアーティストの師匠2名は男性でした。
どちらも共に、大阪を代表するメイクアップアーティストです。

 

専門学校の先生でも、確かな技術を持ち、第一線でご活躍されている講師は皆、男性でした。これが現状です。

 

もし男性がメイクをすることに抵抗を感じていましたら、是非この現状を信じて下さい。
メイクは誰のものでもありません。時代を遡ると男性がメイクをすることが当たり前の時代もある程ですから…!

 

これ程、男性のメイク環境や現状を説明しても抵抗を感じる人はいると思います。

特に育てられ方・年齢・生まれた時代によってその抵抗の度合いは大きく異なります。

 

しかし、平成が終わるこれからの時代、確実に男性の美容化が加速し、「男性も肌のケアをすることは当たり前!」となっていくと私は想定しています。

よくよく冷静に考えてみると…女性が肌のケアをするのに対し、同じ肌を持つ男性がケアをしないのは不思議だと思います。(ヒゲ剃りのみ!という人は沢山いるのにその先までする人は少ない)

 

ただそこで注意していただきたいのは、男性用の肌ケア化粧品がすべて男性である自分に合っているとは思わないことです。

まずは自分の肌が「乾燥気味」なのか「皮脂が多い」のか「標準」なのかそうした今の肌の状態を触れたり見たり観察して、知るようにしてください。

 

もしかするとあなたのお肌は「女性用の化粧品」の方が合っているかもしれません。
男性用の化粧品を使うとみるみる内に肌が荒れてしまうかもしれません。

 

多くの男性用の化粧品は、作り手の「男性は皮脂が多い」という誤解の知識で作られがちです。
よって、そうした人の元で開発された化粧品はすべて皮脂を除去するアイテムになってしまいます。

 

しかし、私は今まで数多くの男性の顔に触れてきましたが、年齢により肌の質は確実に変化します。

 

すべての男性が皮脂が多いという状態はあり得ないと断言できます。

 

世の中のメディアやSNSで宣伝されている「メンズ化粧品」を鵜呑みにせず、まずはご自身の肌を知ってください。
「乾燥肌」なら「保湿タイプ」を、「皮脂肌」なら「さっぱりタイプ」を、「標準肌」なら「女性用化粧品」が適切かと思います。

 

是非これらを参考にし、適切な肌のケアを行いましょう!